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●新しい教育の方向性と体験型の環境教育
2006年に改正された教育基本法で、生命を尊び、自然を大切にし、環境の保全に寄与する態度を養うことが教育の目標の一つになり、今年の学習指導要領の改訂では「体験の充実」が掲げられる等など、新しい教育の中で、自然体験活動や体験型の環境教育は大きな注目を集めるようになりました。 ●「子ども」と「自然」をつなぐあらゆる人々が集ったセミナー そんな中、小学校の先生だけでなく、保育士、幼稚園の先生、ゲストティーチャーで環境教育に携わる一般の方々も対象に、2008年8月2日〜3日の2日間にかけてセミナーを開催しました。 なんと、のべ約120人もの参加者が集まり、1日目にシンポジウム(基調講演・パネルディスカッション)、2日目は3つの分科会(幼児教育、生活科教育、理科教育)を行い、ネイチャーゲームを幼児境域や学校教育で実践する意義や実践上の課題について語り合いました。 セミナーの概要はこちらから ●シンポジウム(1日目) シンポジウムは、東京成徳大学の石崎一記氏(発達心理学)の基調講演『子どものやる気とやりぬく意思を育むために』から始まりました。 石崎氏は、子どもたちのやる気を促す上で、ネイチャーゲームなどの自然体験活動は子どもたちの自発的な行動を促す役割を果たせると指摘されました。 ![]() 「川魚をとって、串に刺して、焼いて食べる、という行為の一つ一つが、子どもにとって「必然性」を持っています。だから子どもは自ら進んで、試行錯誤をしながら最後までやりぬくことができのです。」というお話はとても印象に残るものでした。 また、子どもの反応を受け止める周囲の大人の存在や、大人が子どもたちの様々な反応を受け止め、自発的な行動をとるよう促す事が大切とのご指摘もありました。 その後のパネルディスカッションでは、石崎先生に加え、3人の教育の専門家や現場の教員の方にもパネリストとしてご参加頂き、子どもの生きる力をとりもどすネイチャーゲームの可能性ついて語って頂きました。 ![]() 幼児教育の保育者を育てる立場の針谷宏弥先生(三重中京大学短期大学部こども学科教授)からは、ネイチャーゲームなどの体験型の環境教育は芸術を含めあらゆる領域に関わる人間教育であり、保育者には、手法をただ覚えるのではなく、理念をぜひ理解して、実践してほしいとの言葉がありました。 ![]() ネイチャーゲームを教育課程に取入れている、有馬武裕先生(神奈川県横浜市立井土ケ谷小学校校長)は、ネイチャーゲームを通して、子どもがいきいきとするだけでなく、先生も子どもの反応を受けとめることができるようになった。このことが子どもたちの表現力を育てる上でとても大きな力になっていることを強調されていました。 ![]() 日置光久先生(文部科学省初等中等教育局視学官)からは、国際的な動向や新しい教育の方向性と体験型環境教育についてのお話がありました。国際的な学力調査で、日本の子どもは、「無回答」の多さなど「学習意欲の低さ」が目立つという指摘がありました。そのような現状を打開する上で、子どもたちの自発的な学びを促進できる自然体験活動に大きな期待をしているとのお話がありました。 ●分科会(2日目) <講演会・事例発表・ディスカッション> 幼児教育、生活科教育、理科教育に分かれた分科会では、はじめにネイチャーゲームの意義について、それぞれの分野の専門家から講演を頂きました。 ![]() ![]() ![]() 左から、針谷宏弥先生(幼児教育)、田村 学先生(生活科教育:文部科学省初等中等教育局教科調査官)、日置光久先生(理科教育) ![]() その後の事例発表では、実際ネイチャーゲームを保育や学校の現場で取入れた事例が紹介され、参加者の間で、如何に効果的にネイチャーゲームを現場で生かすかについて熱い議論が交わされました。左は生活科での事例発表の様子。 <全体会> 各分科会のコーディネーターから、分科会の報告を頂きました。 幼児教育では、子どもとその親を含め、保育の中で自然体験をいかにネイチャーゲームを通じて充実させるかという課題が明らかになりました。生活科では、ネイチャーゲームを教科の中で位置づける上での課題についての議論がされたとの報告がありました。最後に、理科教育からは理科の授業の導入やまとめでのネイチャーゲームの展開についての新たな提案がなされたとの報告がありました。 ![]() ![]() ![]() 左から荒巻太枝子先生(幼児教育:学校法人早出学園早出幼稚園園長)、小峰みち子先生(生活科教育:神奈川県横浜市立冨岡小学校校長)、黒田篤志先生(理科教育:神奈川県横浜市立井土ケ谷小学校主幹教諭) 最後に、全体講評として、講師の村山哲哉先生(東京都墨田区教育委員会事務局指導室統括指導主事)から、ネイチャーゲームを進める上で、保育者や教師が如何にコーディネートしていくかが活動の成否を握っているとのご指摘がありました。日本ネイチャーゲーム協会では、来年もこのようなセミナーを開催し、自然と子どもをキーワードにした人の輪をひろげていきたいと思っています。 < 前のページ次のページ >
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